以下のDockerコマンドについて詳しく説明します。
コマンド
docker build -t localcomposer -f ./composer/composer.dockerfile ./composer
分解して解説
1. docker build
- Dockerイメージをビルドするコマンドです。
- 指定したDockerfileをもとに、新しいDockerイメージを作成します。
2. -t localcomposer
-t
は、作成するDockerイメージに「タグ(名前)」を付けるオプションです。localcomposer
はイメージの名前(タグ)で、後でこの名前を使ってイメージを参照したり実行できます。
3. -f ./composer/composer.dockerfile
-f
は、使用するDockerfileを明示的に指定するオプションです。./composer/composer.dockerfile
は、使用するDockerfileのパスです。- 通常、
docker build
はカレントディレクトリのDockerfile
を自動で探しますが、-f
を指定すると任意の場所にあるDockerfileを利用できます。
- 通常、
4. ./composer
- Dockerビルドの「コンテキスト」を指定します。
- ビルドコンテキストには、Dockerfile内で使用されるファイルやディレクトリ(例: コピー元のファイルなど)が含まれます。
./composer
は、このビルドで使用するディレクトリです。
このコマンドが行う処理
- Dockerイメージをビルド:
./composer/composer.dockerfile
を使ってDockerイメージを作成します。
2. ビルドコンテキスト:
./composer
ディレクトリがビルドのコンテキストとして使用されます。- つまり、
./composer
配下のファイルやディレクトリはDockerfile内のCOPY
やADD
などで使用可能です。
3. イメージ名の付与:
- 作成されたイメージは
localcomposer
という名前でタグ付けされます。
具体例
もし ./composer/composer.dockerfile
が次のような内容だったとします:
FROM php:8.1-cli
RUN curl -sS https://getcomposer.org/installer | php -- --install-dir=/usr/local/bin --filename=composer
この場合、以下の処理が行われます:
- PHP CLI(8.1)の公式Dockerイメージをベースにします。
- Composer(PHPの依存管理ツール)をダウンロードして、実行可能ファイルとしてインストールします。
- 作成されたイメージに
localcomposer
という名前が付けられます。
このコマンドの目的
- PHPプロジェクト用に、Composerが利用可能なカスタムDockerイメージ(
localcomposer
)を作成したい場合に使用されます。 - 開発環境やCI/CDパイプラインで便利に使えるComposer専用のイメージを作成するためのコマンドです。
確認方法
- イメージの確認:
docker images
上記を実行すると、localcomposer
という名前のイメージが作成されていることが確認できます。
- ビルドしたイメージの実行例:
docker run --rm localcomposer composer --version
これで、Composerのバージョンが表示されるはずです。
このコマンドで特定の用途に合わせたComposerイメージを作成し、効率的に開発を進めることができます!