[チーム術] Googleの「最高の上司」がチームの生産性を高めるためにしていること

こういう上司と一緒に働きたいものだ。

Googleの「最高の上司」がチームの生産性を高めるためにしていること | 未来を変えるプロジェクト by DODA
https://mirai.doda.jp/series/interview/piotr-feliks-grzywacz/
2017/05/30

●データが導き出したGoogleの「最高の上司」
1万人以上の社員が参加した調査結果をGoogleらしくデータ解析したところ、
「その人がいたほうが組織全体のパフォーマンスが高まる上司像」というものが導き出された。

– 専門知識を持った良いコーチである
– チームを勢いづけ、マイクロマネジメントをしない
– 部下が健康で過ごし、成果を挙げることに関心を払う
– 生産的かつ成果主義である
– チームの良き聞き手であり、コミュニケーションを活発に取る
– 部下のキャリア形成を手助けする
– 明確なビジョンと戦略を持つ
– チームにアドバイスできる技術的な専門知識を持つ

「Googleにおける最高の上司」を一言で表すなら、
自分自身が直接的にパフォーマンスを発揮する人ではなく、
「部下が最大の成果を挙げるための場作りができる人」。

革新的なプロダクトは、一人の突出した上司がいるチームではなく、
同じスキルレベルを持った部下たちが相互に刺激し合うチームから生まれやすい
という研究結果もあります。

●Googleの上司は部下と「質の高い雑談」をしている
チームにおける心理的安全と目的達成を両立させるために行っているのが、
個人とチームの「OKR」を定めるための「1on1ミーティング」です。

信念や価値観により直結する会話では、
– 「あなたは今どんな業務を担当していますか?」
– 「あなたにとって今取り組んでいる仕事はどんな意味がありますか?」
どちらのほうが、部下により深い思考を促すでしょうか。後者ですね。
こうした部下の人生を変えるかもしれない質問を、1on1ミーティングで繰り返し投げかけます。

「雑談はチームの生産性を低くする」という見方もあるかもしれません。
しかし、上司は「あなたという人に好奇心があります」という姿勢を部下に見せ、耳を傾けるべきなのです。

それでも、始めは部下は本音を話してくれないでしょう。
ステレオタイプな上司に対する先入観があるからです。
ですから、まずは上司から「自己開示」を行うことが大切です。

●心理的安全をチームのパフォーマンスにつなげる「質問」
Googleの上司は部下の信念や価値観を引き出し、心理的安全を築いた上で、
本人を大きく飛躍させるための質問をします。

Googleの中でも自動運転カーなど特にイノベーティブなプロダクトを開発している子会社「X」の上司は、
部下のプレゼンに対して質問「しか」しません。

それは現実的に着地させるための質問だけでなく、
「予算や納期などの制限がなかったら?」
「10倍のリソースがあれば?」など、
可能性を最大限に広げるような質問を投げかける。

心理的安全が築かれているから、部下は自分の野心を素直に語ってくれる。
そうすることで、上司自身のアイデアに誘導するのではなく、チームの集合知の価値を高めていくのです。

もし部下に何か足りない要素があれば、
「もう少し説明してくれる?」
「具体的にどうしたい?」
「もしそうするならこんな選択肢もあるけど」と、
促すような質問を行います。