[動画処理] ストリーミングとプログレッシブダウンロードの違い

現在参画している動画を扱うプロジェクトのスタッフの中に「ストリーミング」と「プログレッシブダウンロード」を混同している人が割と多くいることに気づいた。制作中のサイトに関して「この動画はストリーミングでは配信されないの?」と聞かれたので、「ストリーミングサーバーは契約していないから出来ないよ」と答えると、「YouTubeみたいにストリーミング再生できると思ったのに」と返される。こういう誤解は、マーケティングなど非技術系のスタッフに多いように思う。

YouTubeはプログレッシブダウンロード

YouTubeの動画配信はストリーミングではなく、プログレッシブダウンロード。プログレッシブダウンロードを「擬似ストリーミング」と呼ぶ人がいるので話がややこしくなる。ストリーミングとプログレッシブダウンロードの大きな違いは、前者はサーバーから受け取ったデータをファイルに保存せずに再生したら捨ててしまうのに対して、後者は受け取ったデータをファイルに保存した端から再生していくところ。従って、YouTubeで再生した動画がブラウザのキャッシュに残るのに対して、ストリーミングで再生した動画はキャッシュには残らない。

ストリーミングは動画のライブ配信に使われることが多いように思う。ストリーミングサーバーの使用料はストリーム単位で課金されるので、予想外の課金にびっくりしないように、ピーク時に必要なストリーム数を適切に試算する必要がある。ちなみに、ストリーミングには「アダプティブストリーミング」と呼ばれる、回線容量によって動画の品質を変えながら配信するストリーミング技術もあるらしい。

参考サイト

Streaming Vs. Progressive Download Vs. Adaptive Streaming
http://www.onlinevideo.net/2011/05/streaming-vs-progressive-download-vs-adaptive-streaming/